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2009年5月

「瞑想で始める しあわせ浄化生活」

7冊目。今月最後の本です。今年に入ってもう半年近く経過してますが、1月に12冊読んだ以外は軒並み10冊以下。思っている以上に読めてないです。ま、「積ん読」本も含めて、まだ未読の本は山とあったりするんですが……。6月はもちっと読みたいなぁ、と。

ということで、今回のご紹介は毎日コミュニケーションズから出ている「瞑想で始める しあわせ浄化生活」(宝彩有菜著)でございます。

内容はというと、もうタイトルまんま。瞑想を日々の生活に取り入れることで、頭の中がきれいさっぱり整理できて、ハッピーな生活が送れますよ、という趣旨のもと、瞑想の方法なんかを懇切丁寧に解説している本です。

アマゾンのレビューにもありましたが、なぜに瞑想が効果的なのか、というお話を端折らず、必要十分なだけしっかり書いているのが大きなポイントです。ここがあるから、メインとなる瞑想の方法の部分にもしっかりつながり、瞑想を続けていくことでこんないいことがあるんです、という話にも説得力があります。

逆に言えば、瞑想本って思いの外数は多くないんですが、その中でも理路整然と瞑想の効用について書かれた本ってないので、この本が際だって出来のいい本に映るわけです。

で、当然実際に試すべく買った本なので、一読し、要所要所を繰り返し読んで実行してみたんですが、どうにも効果が得られない(笑)。得られないだけでなく、瞑想した翌日に決まってロクなことが起きないので、すっかり止めちゃった次第で(笑)

なので、本を読んでの感想だけでなく、身を以て「これはいい本」と言い難いところが難点なんですが、瞑想に興味がある人は一読の価値ありです。万人向けではないですが、オススメです。

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「ここまで見えてきた進化の謎 生命進化の鍵はウイルスが握っていた」

6冊目。ストック1冊です。明日で5月がおしまいなので、とっとと残りも書いていきます。

ということで、今回のご紹介はKAWADE夢新書から出ている「ここまで見えてきた進化の謎 生命進化の鍵はウイルスが握っていた」(中原英臣・佐川 峻 著)でございます。またも新書です。

で、内容はというと、一応進化論のお話です。ダーウィン以前の「生命の進化」についての考え方と進化論、そしてその後の話と遺伝子にまつわるいろいろ、という流れで一連の生命進化についてのお話が展開されています。

ではウイルスはどこに? というと、この遺伝子と進化にまつわる部分で「ウイルスが遺伝子を運び、生命の進化につながっている」という論を展開するところで出てきます。ただ、お話としては一番キモな部分のはずなのに、えらく後半な上に、それほど紙幅も割かれていません。そこがこの本の一番の難点な部分で、進化論ってなんぞや、進化論以後の進化に関する論説はどうだったか、というのを知るにはピッタリな本だと思うんですが、遺伝子やらウイルスやらの話があまりにも少ないので、どうも進化に関する歴史概説みたいになっちゃってるんですよね。

おそらく著者は、進化に関する説の流れをしっかり述べた上で、きちんと持論を展開して理解してもらいたかったんでしょうが、歴史部分でも見落としたくないところが多かったのか(実際、読むと結構詳細に書かれていて、これはこれで面白いし役に立つ)、そこを端折らなかったために本末転倒しちゃった感があります。

読後に「つまるとこ何が言いたかったんだろう?」とふと疑問を感じる本ではありましたが、進化のお話ってメンデルの話を理科でちょっと習った程度で、実はあまり触れられていない部分だったりするので、どんな論が展開されてきていたのか、という話は結構知らなかったりします。なので、これまた本末転倒なんですが、それを知る意味ではいい本だと思います。

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「アジア菜食紀行」

5冊目。ストック変わらず2冊なので、今月はここまでになっちゃうでしょう。去年の暮れからちょっとペースが落ち気味です。

ということで、今回のご紹介は講談社現代新書から出ていた「アジア菜食紀行」(森枝卓士著)でございます。今月はちょっと新書づいてますか。

内容はというと、端折って言えばタイトルの通り、アジア圏を中心にヴェジタリアンな食事をいろいろたずねて、実際に食べてみてどうだった、という紀行文的な本です。

端折ったままで書いていくと、インド圏・中国圏・日本、とそれぞれヴェジタリアン(というか、どちらかというと「精進」と書かれている比率が高めかも)な食事がどんなもので、どういう特徴があるのか、というのを「ここでこういう食事を食った」というレポートを交えつつ、若干の考察をしている、というものですが、実はコレが案外面白い。別に文体を崩しているワケでもないんですが、妙に親近感のある文体で、それは美味そうに書いています。個人的にはヴェジタリアンな食事に興味はないんですが、コレを読むとちょっと食べたくなってくる、そんな本です。

が、実はこの本の本質はそこになくて、延々書いてきた最後の章とあとがきがすべてです。つまるところ、一口に「菜食」と言うものの、その実際はどうなのか、アジア圏と大きく括ってはみたものの、実は地域差が大きく、その根っこも歴史的背景もまったく違うよね、という論を展開しています。

そういう意味で「美味しそう」なだけでなく、とてもアカデミックな内容を持った本だとも言えます。アカデミックな内容を持ちながら、サクサク読ませてしまうのは構成の妙と著者の文章力の賜物でしょうか。強くオススメ、なんですが、いかんせん初版が10年前。それほど売れたとは思えない本なので、書店でフツーに入手、はなかなか困難だと思われます。

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「hanaの東京ご近所写真散歩」

4冊目。ストック変わらず2冊です。何とかもう2冊くらいは読みたいところです。

ということで、今回のご紹介は枻文庫から出ている「hanaの東京ご近所写真散歩」(hana著)でございます。相変わらずの雑食読書ですが、今回は久しぶりの写真本です。

で、著者の名前がhana、と欧文表記ですが、どうやらブロガーさんのようです。とは言え、本文自体はブログからの抜粋編集ではなく、書き下ろしとなっています。

内容はというと、タイトルそのまま。著者が写真を撮りつつ、四季折々のエッセイを綴っているというもの。

文章はいわゆる「物書き」でないにしても、日々思ったことや感じたことがよく伝わるいい文章を書いています。また、写真も機材を使い分けて雰囲気のあるものを載せてます。

良くも悪くもそれだけと言えばそれだけですが、ちょい読みにはちょっともったいないくらいのクオリティはあると思います。オススメです。

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「デザイン馬鹿」

3冊目。ストック2冊です。若干調子が出てきましたかね。

ということで、今回のご紹介は枻文庫から出ている「デザイン馬鹿」(ヒラヤマユウジ著)でございます。自分の中では意外感ゼロなんですが、ここで紹介するのは初めてくらいかも知れない、サブカル系の本です。

そもそも著者は何屋なのかよく分からないんですが、たぶんイラストレーターでデザイナーくらいな雰囲気なんでしょう。ま、そういう著者が自分のたどってきた道をほんのり振り返りつつ、デザインにどっぷり浸かってます、大変だけど楽しいです、的なことを言っている本です。

と、ざっくり書いちゃいましたが、実際のところ活字として読むパートはさほど多くないし、読むパートの文字量も実に大したことないです。つまりは見る本、あるいは愛でる本、といったところでしょうか。そこに載ってるイラストやらマンガやら写真やらデザインやらが、サブカルのにほひを漂わせてるので、敢えてサブカル本と言っているんですけどね。

ワタクシもそういう業界の端くれにいたので、お仕事的に大変だよね、という部分はとっても共感できるし、大変だけど楽しいんだよ、という話にもいたく共感できます。単純に載ってる図版を楽しめるところもあるので、とりあえずオススメ。業界のことが分かってる人にはさらに強くオススメです。

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「もしも義経にケータイがあったなら」

2冊目。ストック1冊です。ほんのりエンジンかかってきましたが、10冊はちょっと厳しそうです。

ということで、今回のご紹介は新潮新書から出ている「もしも義経にケータイがあったなら」(鈴木輝一郎著)でございます。2冊目も新書です。

タイトルがとってもエキセントリックですが、SF小説でも何でもなく、いたってまっとうな本です。

タイトルからは想像できないんですが(ワタクシも買う段で斜め読みしかしなかったので)、源平合戦を軸にして義経の振る舞いを取り上げつつ、現代の組織における組織論みたいなものを展開している、という、なかなか面白い切り口の内容です。

さすがに源平合戦ともなると、今から900年も前の話で、信頼に足る資料も極小なのは間違いないんですが、その中から選りすぐって義経や頼朝の行状を分析し、そこに会社組織における「ありがちな話」や理論をうまく適合させて話を進めています。義経の政治オンチは割と知られた話ではありますが、この本ではもう一歩踏み込んだ形で「どうオンチだったのか」というところまで分析しています。

一方の頼朝については、戦下手というところ以外は取り立てて貶されもせず、優秀な経営者くらいの書かれようをしています。無論、優秀な経営者が人々の人気を集めるかどうか、という部分は別の話で、そのあたりもきちんと書かれています。

単なる源平合戦モノと思って読むと、ちょっと肩すかしを食らうこと間違いありません。どちらかというと、源平合戦や義経の名前を借りたビジネス書だと思って読む方が正解だと思います。その方がきっとより楽しく読めるでしょうし。2005年初版と若干古めなので、今も流通しているかどうかは微妙なところですが、見つけて興味があればぜひ。オススメです。

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「山県有朋 愚直な権力者の生涯」

もう5月も10日ですが、今月の1冊目。ちょっとペースが遅めですが、なんとかもうちょっと読みたいな、と。

ということで、今回のご紹介は文春新書から出ている「山県有朋 愚直な権力者の生涯」(伊藤之雄著)でございます。久しぶりの新書です。

一昨年の暮れ、一番最後に読んだのが西園寺公望の本でしたが、同じ著者の本です。で、内容は西園寺公望の本と同様、山県有朋の生涯を時系列・事件順に追って綴ったという感じのもの。

西園寺公望の本の項でも書きましたが、今もって維新前後のお話っていうのは概要しか分からないワタクシですが、この人もまた幕末から大正末まで活躍していた人です。一応、日本陸軍創設に深く関わった人であり、どちらかというと権力志向の強い、悪者としての評価がある人である、というくらいの知識は持ってました。

で、この本を読むと、少なくとも一方的に「悪人」とか「権力者」という書かれ方はしておらず、非常に客観的に書かれている。だけでなく、非常に人間くさい書かれ方をしており、自分がどこまで努力しても、明治天皇にとっては伊藤博文の方が重要であるという事実を何度も目の当たりにしていたり、自分が重用していた腹心に裏切られるなど、心理的な動きにフォーカスして書かれているのが秀逸でしょう。

惜しむらくは、活動期間が長かったが故に、本自体が新書にしてはかなり厚めになってしまったこと。のみならず、時系列順に起きた出来事を書いているのではなく、章によって話が前後していて、ちょっと読みにくく、理解しにくい、ということがある。

ま、歴史好きにはこの厚みも気にならないだろうし、メジャーそうで意外にマイナーな人物だけに、こういう本で理解をしていくのはアリだと思います。オススメです。

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